過去ログ - ほむら「ラムダ・ドライバ?」
1- 20
180: ◆Upzc6141AI[saga]
2013/01/19(土) 00:18:55.58 ID:7yky7XNIO
病室


コンコン、とノックをする。

「どうぞ」
部屋の主から許可が得られた。
扉を開く。
相変わらずベッドに上條はもたれかかっていた。
だが、以前訪れた時とは違い、表情が段違いに明るい。

「お邪魔しまーす」
務めて明るい声を出す。
できるだけ、いつも通りにサプライズに勘付かれぬように。

「こんにちは、上條くん」
と、さやかの後ろからほむらが現れる。
上條の顔が少し引き攣ったのを、もちろん宗介は見逃さなかった。

「どうした、上條。
何を恐れている」
引き攣ったのを見逃してはいないが、なぜ引き攣ったかは宗介には理解できていなかったらしい。

「相良くんは唐変木キャラなのかしら…?
上條くんは二日ぶりね」
と、最後にマミが入室する。

そして、二日前のように談笑をする。
前回のような危うさを孕んだやりとりはない。
さやかの願いで、上條の腕が治ったからだ。

「本当に、さやかには悪い事をしちゃったね…いくら気が滅入ってたとはいえ、ごめん」

「い、いやあ、気にしないで!
ある意味では悪いのはあたしなんだから」

あくまで自分を下げる言い方に、ほむらは少しだけムッとした。
さやかに非は全く無かったと言うのに。
上條もなぜそれを否定しないのか、不思議に思えた。

「それと、暁美さん。
この前のビンタ、ありがとう」

「っ!!??」
ほむらはその一言でさやかの後ろに隠れた。

「べ、別にそんな意味じゃないんだ!
あの時、あんな自分をしっかりと怒ってくれる。
間違いを正してくれた事に感謝してるんだ」
誤解を解く為か、やけに早口になる。

「そ、そう…
別にそんなつもりは無かったわよ。ただ、本当にムカついただけなのだから」

ほむらは割と本心から言った。

「あと、相良くん。
僕の腕を止めてくれてありがとう。
お陰でさやかとの思い出を壊さずに済んだ」
次に宗介へ感謝を示す。

「後悔するようならばやらない事だ。
その時の状況判断もまともに出来ん兵士は生き残れない」

感謝について、宗介は微妙に的外れな答えを出す。

「最後に巴先輩も、ありがとうございました。
あの言葉の意味もしっかり考えさせてもらいます」

あの言葉とは、きっとほむらが怒って去った直後のやり取りの「それが、愛でしょう」の事だろう。

「そう、それはよかったわ」

これを知っているのは、宗介とマミ、そして言われた本人である上條だけだ。

「あ、恭介、みんな。
外の空気、吸いにいこっか」

凄く唐突だが、上條以外はおそらくは先程のニヤつきと関係しているのだろうと考え了承する。
上條は何も知らない様子で「どうしたの?」と聞きながらも賛成のようだ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
424Res/424.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice