151:絶ゴミ104 ◆59WingzUMY
2013/03/09(土) 16:56:16.28 ID:DbJGEqpC0
「トドメです」
ファントム・ドーターは有言実行で容赦なく、葵に大して鋭く尖らせた
銃弾のような念動を飛ばそうとする。
「させるかぁっ!」
そこに、いきなり叫び声が聞こえたかと思うと、ファントム・ドーターが
横に大きく突き飛ばされた。
「えっ!?」
葵が振り返ると、そこには肩で息をする薫の姿があった。
「ふぅ、間に合ったようですね」
背古井も薫の後ろで浮いている。
「薫! 背古井はん! 大丈夫なんか!?」
そう聞いてくる葵を薫は自分の念動力で浮かせた。
瞬間移動能力者が宙に浮くのはずっとテレポートし続けなければならない上に
葵はもうずいぶん消耗しているように見えたので、薫は気づかったのだ。
「大丈夫……って言いたいところだけど流石に敵の三人相手にするのはつらいかな」
薫がそう言うと背古井もうなずいた。
「薫さんは敵に高超度の念動能力者がいることを見抜いていました。
いくらこちらも高超度とは言え瞬間移動と接触感応だけでは危険だと思い
無理を承知でかけつけました」
背古井は薫に無理をさせた理由を説明する。
そういうやり取りをしている間にも、ファントム・ドーターを含めた
『完全の豚』一行はゾロゾロと逃げていく。
「葵さんも薫さんもダメージを負っている現状では無理に戦うこともないでしょう。
一般人の被害は防いだのですし、今回はここまでにしておきましょう」
背古井がそう言うと、葵も薫もがっくりと肩を落とした。
その時、
「たむろさんが消えたわっ!」
紫穂が叫んだ。
葵、薫、背古井の三人は紫穂の乗るボートの上に向かう。
「縄をほどいた瞬間にテレポートしたのよ!」
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