過去ログ - 絶対可憐ダストスパート!!
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18:絶ゴミ010 ◆59WingzUMY[saga]
2013/01/14(月) 13:55:04.67 ID:CDL3+jf90
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「なんや、この汚い部屋は?」

由羅・薫とは別の能力テストルームで、メガネの少女がぼやいた。
長い黒髪に細身の体はいかにも大和撫子といった風貌だが、
その表情にはつつましさやしおらしさは無く、不満を言うときの関西の
おばはんの顔をしていた。

「一面ゴミだらけだな、こりゃ」

たむろがあたりを見回しながら言った。
彼はそのメガネの少女と向かい合って立っている。
少女が汚い部屋といったのも当然だろう。
床には壊れた機材やシュレッダーにかけた紙、折れた鉛筆や使い切ったペンなど
ゴミがいたるところに散乱している。
さらに、同じようなゴミが壁にも天井にも、一面貼り付けられていた。

「葵(あおい)、たむろくん、準備はいいかい?」

マイク越しに、皆本が呼びかけた。

「ああ、大丈夫だ」

たむろはそう答えたが、葵と呼ばれた少女は手を上げた。

「その前に質問! この部屋の様子はなんやの?」

「僕も詳細は聞いていないが、今回の能力テストには必須の環境らしい」

あいまいな答えに葵は釈然としないが、必須というからにはゴネてもゴミを
どけてはもらえないことは理解した。

「分こうた。はよ、始めよ」

「よし、それではルールを説明する。それぞれ足元にロープが置いてあるだろう?」

皆本の言葉に、たむろと葵は足元を見た。そこには合成繊維と思われるひもで
作られたロープが三重ほどのとぐろを巻いていた。
ロープの片方の先はESP錠と呼ばれる対エスパー用の手錠に結び付けられていた。

「これか?」

「ゴミかと思うたわ」

たむろはロープを腕に通して持ち上げ、葵は手錠のついている先端を手にした。
皆本は説明を続けた。

「ルールは簡単だ。ESP錠とロープを使って相手を捕まえた方が勝ち、ESP錠を
された方が負けになる。ただし、相手を殴る蹴るモノをぶつけるなどの暴力行為は
犯則。テレポートは自由に使って構わないが、部屋の外に出ることも犯則だ。
なにか、質問は?」

質問はと言われてたむろが手を上げた。


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