過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智美「23だぞー！」【鶴賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」智美「23だぞー！」【鶴賀】

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885:皇帝→肯定 ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2013/01/24(木) 22:40:56.46 ID:2+THEUTc0
熱い。

まるで熱湯にでも入っている気分だ。

しかし、俺にとっての適温が向こうだったとしても、いつもあんなに着込んでいる宥さんの適温がそっちとは限らない。

むしろ、こっちの方が適温なのだろう。

なんとなく、そんな気がする。

京太郎「……」

宥「だ、大丈夫？」

京太郎「ええ、全然大丈夫です」

彼女の手を握ったまま、こっちまで向かったから、今更はずそうにもはずせない。

なんとなく気恥ずかしい思いは、この熱湯でかき消される。

宥「ほんと……？」

宥「えっと……別に、無理にあわせなくても……」

京太郎「別に無理なんてしてませんよ」

京太郎「それに、折角二人きりなんですから、一緒に入りましょう？」

宥「……あぅ」

そして静かになる。

暖かい……熱い。

けれど、それでも宥さんの震えは止まらない。

どうやら熱さが原因じゃないらしい。

残る原因と言えば。

思いつく原因と言えば。

京太郎「……宥さん」

宥「ん？」

京太郎「えっと……どうして、宥さんは俺を誘ってくれたんですか？」

京太郎「玄さんに言われたからですか？」

宥「……ううん」

京太郎「じゃあ」

京太郎「俺と二人きりになりたかったからですか？」

宥「……うん」

京太郎「……」

京太郎「俺は――」

宥「――まって」

宥「……えっと、私に、言わせて？」

京太郎「……」

口をつぐむ。

隣で宥さんがすぅ、はぁ、と息を吐く。

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