過去ログ - 京太郎「俺のサクセスストーリー」
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38: ◆NZD.UFKqaQTc[saga]
2013/01/18(金) 19:23:57.05 ID:vsqImmSg0
そんなこんなで、和に麻雀を教わっては時たま勇気を振り絞って色々遊びに誘ってみる日々が続く。

こないだは一緒にファーストフードを食べたな。ハンバーガーの剥き方が分からない和が可愛かった。
その前はゲーセンに連れてってみた。エトペンのぬいぐるみをクレーンゲームで取ってあげたときの喜びっぷりが可愛かった。

そんなことを繰り返してるうちに――気付けば、俺は。
俺は――

「もうすぐ私達も進級ですねえ」

……はっ。そ、そうだな。
遂に俺にも後輩が出来るのかー。どうせなら、男子も団体戦に出られる人数を揃えたいな。

「そうですね。そうなったら、須賀君が大将になるんでしょうか」

どうだろうな。俺が大将なんてお飾りもいいところになりそうだけど。
それでも大将・須賀京太郎って響きには憧れるなー。

「お飾りなんて、そんなことありませんよ。ちゃんと須賀君は成長してます」

成長はしてるんだろうけどなー。
練習の相手が全国区のエースどもだからいまいち成果も出ないし、実感が湧かないなぁ。
でも、だからこそ、次のインターハイ予選は楽しみだよ。

「そうですね。私達も、頑張らないと」

ああ、頑張ろうぜ。

「あ、そういえば、須賀君」

ん、どーかしたか?

「はいこれ、誕生日プレゼントです」

お……おう。ありがとう。

「須賀君ったら、いつもシャツで汗や手を拭いたりしてるから……ちゃんとハンカチ使ってください、ね?」

うん、絶対大切に使う……。
……うわぁ、やばい、幸せ。和が俺にプレゼントとか……何これこんな幸せあっていいのか?
夢だったりしないよな? 現実なんだよな?

「ふふっ。それでは、二年生になってもよろしくお願いします」

おう、こちらこそな。
そんな喜びと共に決意を新たに、俺が麻雀を知って遂に一年。
俺達は、二年生になった。


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