過去ログ - 勇者「この世界を救う価値があるのか……?」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/01/16(水) 07:35:42.18 ID:D714+SWZo

「ワイらのやることは侵略や侵略。人間界でもようやっとるやろ
 早い話が領地の拡大、弱者を従えて繁栄する、生物の営みや
 別に何があったから言うて、世界を滅ぼそうなんてことは全くおもっとらへんわけや」

「う、うん……」

魔王のその態度にすっかり怖気付いたのか
正座をして話を聞く勇者。そのさまは飼い主に怒られた犬を連想させる。

「世界を滅ぼす言うたら、寧ろお前ら人間様やで?
 ワイら魔族は自分の体内で魔力を生み出し、魔術を使うことができる。
 しかしお前らはできひん。せやから何に頼っとる」

「ま、魔石……?」

「そうや。その魔石をわざわざ鉱山から掘り起し、加工しとる
 しかしや、魔石には大量のマナが含んどる。それが大気中にまき散らされることで
 生物の魔物化、異常災害、悪人の増加、気温の上昇など様々なことが起きとるんやで?」

「わ、私に言われても……」

勇者の装備には、全くと言って良いほど魔石が付かわれていない。
魔族と同様、体内から魔力を生み出せる勇者にとって、魔石など暴発するだけの
邪魔にしかならないからだ。

「まぁ、それが悪いとはいうとらへんで? 魔族の中には
 それで人間を忌み嫌っとるやつもいるけど、今のご時世
 魔術を使わな生きていけへんからな。必要悪という奴や」

「じゃ、じゃあなんで人間をおそ……」

「だから言うたやろ、侵略や。魔界も人数過多でな
 新しい土地が無かったら食糧難になるんや」

フゥ、と魔王は一息つき

「つまりワイのやってることは滅ぶためやない
 生きるためにやってることや」


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