過去ログ - かずみ「from Connect to Luminous」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/26(土) 22:40:43.43 ID:rV1mNpfso

  それに気付いた"ナニカ"がふたたび手のひらを、しかし今度は宙へ向けて構えた。
カオルはそれを見ても笑顔を崩すことなくその場で屈むように膝を折り曲げ、両手を後ろに引く。
そしてそのまま両の手のひらを自分の後頭部へ向けて押し出した。
両手が輝き、同時に空間が叩かれ、反動でカオルの身体が震える。

  異常に気付いた"ナニカ"が手のひらをカオルに向けて発射するが、

「カピターノ・ポテンザ!!」

  それよりも早く、カオルの身体が空中で加速した。
同時にカオルは右足を突き出し、飛び蹴りの姿勢のまま突き進んで"ナニカ"の手のひらと衝突する。
"ナニカ"の腕を突き出す速度+質量がカオルに襲い掛かり、
カオルの位置エネルギー+質量+加速分のダメージと山吹色の光が"ナニカ"に圧し掛かった。

  そのとき、白と黒の世界に光が満ちた。
続いて何かが砕けるような破砕音が鳴り響く。
そして音に遅れてやってきた衝撃波が風と共にかずみの身体をわずかに押し退けようと吹き荒れる。
目を開くべきか耐えるべきか。かずみは逡巡した後、左手で顔を庇うようにして目を開いた。

  目の前では、"ナニカ"の手のひらを貫通したカオルの足裏がそのまま身体を貫いていた。
"ナニカ"の身体を貫通したカオルは上手く地面に転がり込むと勢いを殺して受身を取り、

「……これにて、一件落着――ってね」

  言葉と共に"ナニカ"が爆発した。
白と黒の空間に巨大な山吹色の炎が立ち上る。
それはさながら二色の世界に訪れた太陽のようだった。
常識外の光景に目を奪われたままかずみは息を吐き出した。

「すごいよカオル! かっこいー!!」

「まっ、伊達に魔法少女やってないからね。かずみにも出来るよ」



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