過去ログ - かずみ「from Connect to Luminous」
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46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 22:17:29.90 ID:c6fc2hcmo

  一人ぼっちになった空間でかずみは目を閉じた。

  時刻は午後三時十三分。車の通る音も子供の遊ぶ声もしない。
二人の少女が暮らす邸宅が閑静な住宅街の端っこに位置しているためだ。
耳が痛いほどの静寂をお茶請け代わりに味わうように、かずみは紅茶をそっと口にする。

「……静かだなあ」

  だからというわけではないが、なんとなく耳元に手を寄せてみる。
室内の空気の流れが感じ取れるだけで、それ以上の収穫は得られそうにも無い。
諦めて手を離そうとすると、


――リン  ・  ・   ・


  左耳のピアスから、心地の良い鈴の音が鳴り響いた。

  このピアスは記憶を失い一糸纏わぬ姿で歩いていた頃から唯一身に着けていた物だ。

  カオルが言うには、これが自分の"ソウルジェム"なのだという。
ソウルジェムとは平たく言ってしまえば物質化された魂だ。
魔法少女の要でもあり、切っても切れない"縁"で結ばれた関係にある。

  ソウルジェムが失われる時、魔法少女もまた失われる――とかなんとか。

 とはいえかずみには難しいことがあまりよく分からない。
人間としての知識は人並み程度には残っているが、
魔法少女としての知識は残念ながら欠片も残ってはいないかったためだ。
だからこそカオルは急ピッチでかずみのために勉強を教えてくれるのだろう。



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