過去ログ - かずみ「from Connect to Luminous」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/21(月) 02:08:06.54 ID:E/g+nYa6o

  羞恥に頬を赤く染めてシーツを手繰り寄せていると、カオルが大いに笑った。
そして懐かしい物を見るような目でかずみを見る。
懐かしい目? ――違う、とかずみは思う。
それはきっと、別の何かを秘めている目だ。

 それが分かるのに、それの正体がかずみには分からなかった。

  この曖昧な推察をあえて言葉にして表現するならば、それは遠い目だ。
真っ直ぐに物事を見据えながらも、しかしその本質はその遥か後方を見るような目。

  かずみがその正体を見抜こうと思考を重ねていると、

「朝ごはん、作るか?」

  カオルからそんな提案を受けた。
断る理由は何一つない。腹の虫が鳴っているということは自分が空腹状態にあるという証左に他ならないのだから。
かずみが頷くと、彼女は微笑を浮かべて立ち上がった。

  あっ、と思ってしまう。
恐らくカオルは朝食を作りにいこうとしているのだろう。
それ自体は平気だ。ただ、一人で行ってしまおうとしているのが少しだけ寂しい。

  思いを口に出せずに俯いていると、視界の中に手が飛び込んできた。
驚いて顔を上げると、そこにはカオルがいて、

「ほら、かずみ」

「え?」

「一緒に作りに行こうぜ」

  嬉しい言葉に、かずみは表情を綻ばした。
そして差し伸べられた手を取り思うのは、


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