過去ログ - SERIAL CHAINS 「あやめのうた」
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49: ◆wPpbvtoDhE[saga]
2013/02/20(水) 22:48:33.55 ID:wCETjyJg0



水無瀬「つーかさ」

菖「?」

食事を終え、珈琲と煙草で一服しながら問いをかける。
菖の珈琲は砂糖をたっぷりと入れておいた。


水無瀬「ピンピンしてるけど、マジで大丈夫なの?」

菖「それこそモーマンタイだよ」

菖「ほら」

大きめのレインコートから腹部を覗かせると、傷一つない肌が炎に照らされた。



水無瀬「・・・詳しく、訊かせてくれ」

顔つきが少しばかり険しくなる。
何を考えてこうも表情が変わるのか、菖には今ひとつ理解が出来かった。


菖「・・・・・」

教団での経験があったせいか、全てを話す気にはなれない。

水無瀬が悪い奴じゃないとは短い時間ながらに知れた。だが、悪い奴じゃないと言っても、あくまで教団の糞共よりはというだけだ。
話せば教団の連中と同じくこの血を利用するかもやしれない。それが目的で優しく振舞っていた可能性だって多いになる。


菖(けど・・・)

本当にいい奴なのかもしれない。と、信じたい。

今後、己がどのように動くべきかなど、事が大き過ぎて未だに纏まりがつかない。
しかし何れにせよ、今後は誰かの助けが必要になる。

だが・・・・・この血のせいで扱いが変わるのなら、話したくはない。



水無瀬「・・・大方、検討はついてるけどな」

菖「・・・!・・・」

水無瀬「その回復力。それが起因して教団とやらに幽閉されてたってとこじゃねぇの?」

菖「判ってるなら、なんで」

水無瀬「俺の命まで狙われんだよ」

菖「なんでさ?」


水無瀬「菖の回復力は天位的なものなのか人為的なものなのか・・・妖魔とやらが存在するあたり、後者と思うけど」

菖「・・・うん」

水無瀬「それなら教団は秘密裏に事を進めたがってるはずじゃないか?間違いなく前者よりも」

水無瀬「で、秘密を知った人間を殺すのは当然の流れ」

菖「ふーん・・・」

いつの間にか、疑念に近い眼差しで水無瀬を見つめていた。
危機的な立場にあるにも関わらず、傍観にも近い口調で状況を解しているなど・・・・・本音が見えない。




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