過去ログ - 少年「魔方陣……服従……の術式ですか?」先輩「そうだ」
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1: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 02:30:46.72 ID:ROmy1LdIo
コンコン

「入りたまえ」

少年「……失礼します」ガチャ

バタン

先輩「やあ、来たね。今回も頼むよ」

少年「はい。で、どんな実験なんですか?」

先輩「ああ、それはね。この方陣なんだが、分かるかい」

少年「魔方陣……服従……の術式ですか?」

先輩「そうだ。相手を捕らえ、こちらの都合のいいように動かせるようにする。まあ、そんな術だ」

少年「へえ。なんか、いつものとは傾向の違う術ですね」

先輩「そうかな」

少年「はい。いつもは……その、ユニークな術ばかりだったので」

少年(不死とか、生命創造とかさ)

先輩「校長に頼まれてね。その校長も、どうやら軍に頼まれたようだが」

少年「軍……?」

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2: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 02:36:51.63 ID:ROmy1LdIo
先輩「ああ。おかげで報酬が良くてな。そろそろ、私の研究資金も心許なくなってきているし、ちょうど良かった」

少年「はぁ」

先輩「さて、話はこれくらいにしようか」
以下略



3: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 02:41:53.05 ID:ROmy1LdIo
先輩「ん?おや、どうしたんだい、急に倒れて」

少年「」

先輩「ふむ。息をしていない……」
以下略



4: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 02:48:52.27 ID:ROmy1LdIo
先輩「いや、君にはしばらくそのままでいてもらう」

少年(しばらくって……)

先輩「この術の効果時間や、命令の限界を知りたいのでね。そのためにも、しばらく私と共に生活してもらうよ」
以下略



5: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 02:54:57.87 ID:ROmy1LdIo
先輩「試しに出ようとしてみたまえ」

少年「はい」

ガチャ...
以下略



6: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:00:09.60 ID:ROmy1LdIo
先輩「君の魔術は、このまま封じさせてもらおう」

先輩「だが、もし使えそうだと思ったら、壁をぶち抜くなり、私を昏倒させるなりして全力で逃げたまえ」

少年「分かりました」
以下略



7: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:06:58.11 ID:ROmy1LdIo
先輩「……しかし、美味しくないな」

少年「う」

先輩「……そうだ、じゃあこんな命令はどうだろう」
以下略



8: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:11:04.64 ID:ROmy1LdIo
少年「……あ、あの、先輩?」

先輩「ん?」

少年「これ、ちゃんと治ります……よね?」
以下略



9: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:16:44.85 ID:ROmy1LdIo
先輩「果たして、その命令を聞こえるのかどうか」

少年「なるほど」

先輩「もともと君の耳は正常に聞こえるのを、命令によって聞こえなくしているわけだから、打ち消す命令をすれば治るかもしれないし」
以下略



10: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:19:20.70 ID:ROmy1LdIo
少年「はぁ!?長すぎですよ。まだ十日ですよ」

少年「ていうか、もういいんじゃないんですか?この術は文句なく強力ですよ。それでいいじゃないですか」

先輩「だって、永続効果がどのくらいで自然消滅するかも実験しないと……」
以下略



11: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:22:39.75 ID:ROmy1LdIo
先輩「……なあ」

――この時、もっとよく先輩の様子を確認しておけばと、僕は後々後悔することになる。

少年「なんです?」
以下略



12: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:26:35.93 ID:ROmy1LdIo
少年「え、だってあなたがそういう命令をしたんでしょうが」

先輩「……そうだな」

先輩「よいしょっと」ギュッ
以下略



13: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:32:55.62 ID:ROmy1LdIo
談話室

少年「……」

先輩「……」ペラッ
以下略



14: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:38:34.71 ID:ROmy1LdIo
少年(そうか……一人じゃ目が見えなくなるというのは、こういう問題があるんだ……)

先輩「……さっきからどうしたんだい?」

少年「い、いや、その」
以下略



15: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:43:09.68 ID:ROmy1LdIo
先輩「辺りに飛び散らされると困るのだが」

少年「……中まで一緒に来る気ですか」

先輩「嫌か」
以下略



16: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:47:19.95 ID:ROmy1LdIo
―――
――


少年「な、なんとかトイレにはついたな……」
以下略



17: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:50:50.18 ID:ROmy1LdIo
少年「いっつ……」

少年(痛い……)

少年(我慢は限界のはずなのに……くそ)
以下略



18: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:52:15.96 ID:ROmy1LdIo
『また先輩の手伝い?』

『そうなんだ。今度はどんなひどい目に合うかと思うと、気が重いよ……』

『それにしては、いつも断らないよね』
以下略



19: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 03:57:20.12 ID:ROmy1LdIo
「……」

少年(……つい、十日前のことだった。十日前は、こんなことになるなんて思っていなかった。いや、半日前の時点でも思っていなかったのに)

少年(くそ、どうしたら出るんだ……?)
以下略



20: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 04:02:22.31 ID:ROmy1LdIo
少年(き、聞いちゃダメだ。そうだ、耳を塞げば――)

先輩「そのまえに、命令の追加だ」

先輩「私が、君に向かって言葉を発している時に、君は耳を背けてはならない」
以下略



21: ◆2nkMiLkTeA[sage]
2013/01/26(土) 04:04:45.09 ID:ROmy1LdIo
少年(……無理だ。絶対……そんなの……)

少年「せ、ぜんぱい……ううっ」

先輩「どうした?早く開けてくれ」
以下略



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