過去ログ - 少年「魔方陣……服従……の術式ですか?」先輩「そうだ」
1- 20
60: ◆2nkMiLkTeA[saga]
2013/02/13(水) 17:08:43.15 ID:qRUp2lYzo
◆◇◆◇◆

『また先輩の手伝い?』

『そうなんだ。今度はどんなひどい目に合うかと思うと、気が重いよ……』

『それにしては、いつも断らないよね』

『そうかな』

『うん。まあ、先輩美人だもんね』

『ちょっと待って。それはまったく関係ないよ』
『だいたい、いくら美人でも、あの人はその、なんていうか、変人すぎて僕には……』
『そもそも僕が彼女の手伝いをするのは、僕自身の勉強になるからさ』
『たしかに、ひどい目にも合うけど、間近で先輩の魔術を見れるんだ』
『学園一、いや、学園始まって以来の天才と呼ばれる、先輩のね』
『それだけでも、少々ひどい目に合うだけの価値はある』

『ふうん、さすが我らが学年の年
間首席様。研究熱心ね』

『もうやめてよ。そろそろ行かないと、僕は先輩になにされるかわからないし』

『まあ、いいわ。終わったら私の提出用の研究も手伝ってよね』

『ああ、もちろん』

◆◇◆◇◆

「……」

 つい、十日前のことだった。十日前は、こんなことになるなんて思っていなかった。いや、半日前の時点でも思っていなかったのに。

(くそ、どうしたら出るんだ……?)

「君」

 その声は、急に聞こえた。足音も何もせず、声だけが急に。
 先輩は、ずっとトイレの前にいたのかもしれない――そう思い至って、ぞっとする。得体の知れない恐怖を感じる。

「……なんですか」

「君に次の命令を与える」

 彼女は、淡々と告げてきた。それも怖かった。どういうつもりなんだろう。
 先輩が何を考えているのか、全くわからない。こんな素振り、今まで見せたこともなかったのに。

「君は、私の問いかけには、一切の嘘偽りなく、必ず答えを言わなければならない。」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
78Res/77.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice