53: ◆T6URQJJiS6[saga]
2013/02/10(日) 01:50:16.76 ID:aNOXkH5vo
夜中に使われなくなった客車から窓の外を見ると、かつてその列車が走っていた車窓の風景が写るというのだ。
誰もいない苔むした、時間が止まったような不気味な車内で、一人冷たく堅くなった座席に座り煤けた窓に目をやる。
ある者は鮮やかに咲いた一面のラベンダー畑を。
ある者は雪吹きすさぶ凍えるようなロシアの大地を。
ある者はどこまでも広がる田園風景を。
ある者は海岸線に沈む燃えるような夕焼けを。
ある者は密林かと思うような生い茂る緑を。
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