過去ログ - 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 【仮面ライダー】
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66: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/02/04(月) 00:45:21.79 ID:prC0dl1Bo

「――おい、待てよ」


 気が付いたら、その怪人を庇うように前に立っていた。
 自分でも正気ではないと、そう思う。
 未確認生命体。日本を荒らしまわった悪の化身。暴力の顕在。
 殺し合おうが、そうじゃなかろうが構わないじゃないか。


「え……?」


 背後でその、猫の怪人が声を上げる。
 戸惑っているようである。
 が、すぐさまに背後から刺殺されかねない。怪人――人とは分かり合えぬ者ならば。
 そう、正気ではないのだ。
 なんの力も持たない人間が、この場に割り入るのは。


「何だ、お前……!」

「あら。ボーヤ、下がっていてくれる?」

「お前、誰?」

「僕のコア……」


 彼らがもし人間のような顔をしてるのなら。
 きっと目を見開いていただろう。そんな声色だ。
 怪人からすらも、正常ではないと見なされている。我ながらそう思う。

 それこそ、あの水棲怪人に言われるように。
 今すぐこの場を離れれば、それで済むだろう。どうせ内輪揉めなのだから。
 それから追撃されるにしたって。力の続く限り足を動かして、逃げ回ってやればいい。

 だから、離れるべきだ――理性の警告。

 力なんてない。特別な何かなんてない。
 力あるヒーローだとしても、ここで助けになど入らないだろう。


「……君、何のつもり? 正気?」


 挙句、庇ったはずの怪人も口を尖らせた。
 邪魔だからいなくなれとか。闖入者に対して不快感を覚えているのかもしれない。
 若干、やはりこちらも戸惑った声色である。
 須賀京太郎のような存在に――庇い立てされるいわれなどない。迷惑である。
 そうとでも言いたげだ。

 だからきっと、須賀京太郎は邪魔であって。
 可能なら、本来なら、普通なら、ここから離れるのが正しいのだろう。
 だけど――


「うるさい。俺が相手をする……お前、さっさと逃げろよ」



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