20:投下終了[saga sage]
2013/03/04(月) 22:42:03.92 ID:z17TTo9R0
「……それこそ、余計なご心配かと」
「の、ようだったみたいだ。魔法名を後悔せなんだ。
この現状において名を誇りその志が折れぬならば、すでにFortis931の魔法名はステイル自身のモノであろう」
「……真意が掴めませんが」
最強とはいまだ遠いことは己が一番知っている。
悔しいと嘆く時間が惜しいから口に出さないだけで、常に壁にぶつかる痛みに耐える日々だ。
科学サイドにも魔術サイドにも僕以上の術者や能力者はごまんといる。嫌になるほど、上には上がいると突きつけられてきた。
「認めてしまうのは個人的には癪でなりませんが、アイツにだって、僕は勝てたことはない」
「物理的には、な」
「精神的にもです」
「さてどうであろうな?」
少なくとも、と最大主教は口元を上げ、
「志が折れぬも、ひとつの強さよ。思いが変わらぬも、ひとつの強さよ。
ならば、幻想殺しにもお前は決して負けておらん。一人の乙女を『世界』と言いきったのだ」
それならば、己が名が最強である理由を証明し続ければよいと、
「育て子の幼き恋心が成就し、育て子の決意は揺るぎない。ならば、これ以上は何を問うも言うも、無粋であるけるな」
いつもより少しだけ純粋に笑うのだった。
47Res/35.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。