過去ログ - 透華「この裸単騎には魔法が掛けてありますわよ!」衣「片腹大激痛!」
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4: ◆ttcnBecwyw[sage saga]
2013/02/08(金) 04:02:12.80 ID:hofuWirs0

透華「た、たとえ月の出てる衣が相手と言えどっ!」

透華「麻雀はっ!!」

透華「勝ちに行くものですわっ!!!」


透華「勝負は勝ってなんぼっ!」

透華「勝たなければ目立てませんわっ!!」

透華「何事も目立ってなんぼですわっ!!!」



透華「目立ってなんぼですわっっ!!!!」



今日の鬱憤を晴らすようにボルテージの上がっていく透華。

誰がどう見ても負け惜しみではあるのだが、それは意地っ張りで見栄っ張りで目立ちたがり屋で負けず嫌いな透華らし

い。いつもの透華だ、と一は思った。衣にボロ負けしてもちっとも堪えていない。

調子が良いときの衣を相手に、自分らしさを保つのは難しい。それは未だに月に恐れを抱いてる自身が身に染みてわかっ

ている。


――彼岸にいる者は、すぐに衣の異質に気づくだろう。衣がいるのは、彼岸のさらに奥深く、人の手の及ばぬ深淵であ

る、と。同じ側にいるが故に、しばしば呑み込まれそうにもなる。


しかし透華にはそれが無い。衣の持っているモノに気づけないほど鈍感なわけではない。相違に気づいていてなお、透華

は衣の雰囲気を全く介さないのだ。決して折れない、曲がらない。その強さというか在り方が、一にはとてもまぶしく見

えた。

そして、透華のそんなまぶしさも、一は好きなのだ。


一「でも、ボクは好きだよ。透華のそういうところ」

透華「んな……ッ!?」


ストレートな言葉が予想以上に効いたのか、呆けた顔を林檎飴のように染めて透華は硬直した。耳に入ってくる音――純

のからかい半分の冷やかし――も全く認識できていないようだった。



透華「な、なんだか熱くなってきましたわね……。そ、そうですわ! きっと麻雀のやる気が燃え出してきてるに違いあ

りませんわっ!! 帰ってからはネット麻雀で有象無象をちぎっては投げちぎって投げですわねっっ!!」



とにかくこの硬直をどうにか解消しなければならないと、透華は唐突に一頻りにワケのわからない呪文を唱えていた。そ

の様はさながら部品の欠けた機械が自壊するまで大きくガタつく様子を、見る者に連想させたのだった。



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