過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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127: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/03/02(土) 00:15:47.60 ID:Li+aP/Q90

刃に血を滴らせ、怪人は倒れた二人を踏みつける。うめき声程度の反応
を確認すると、外傷だけは魔法でふさぐ。しかしそれは助けるため、
というよりは、最低限の応急処置に近い。死なない程度に傷を治す。

『これくらいの怪我は勘弁してよね』

吐き捨てるように言うと、夜の闇深い街を見下ろす。そこには杏子が
仮面党と戦う姿が見て取れた。夜の闇に、杏子の赤い衣装が映える。
そのそばにほむらやマミの姿は見当たらない。それは
取り逃がしたことを示していた。だがそれは仮面党が出てきたケースを
事前に打ち合わせていたため、憤慨も何もない。打ち合わせ通りだった。

『杏子なら苦戦なんかしないだろうけど、さっさと蹴散らさないと』

魔法で作り出した剣を消し、ビルから飛び降りる。
杏子に助勢するために。


杏子の戦場からやや離れたところに着地すると、背後を狙っていた
仮面党の二人に襲い掛かる。
それは戦闘というよりは、一方的な暴力に等しい。仮面党はカードで
魔法を生み出し攻撃をするが、身体能力は対して高くなっていない。
そのため、魔法少女たる杏子や魔法少女と張り合える怪人たちには
なすすべもなく蹴散らされていった。
人数が揃わなければ、彼女たちの敵ではない。

気絶し、昏倒する仮面党を見下し。溜息をつく。

「失敗しちゃったね」

『仕方ないよ。こいつらは魔法少女を目の敵にしてるんだ』

「……。なんでもいいよ。あたしはあんたについてくから、
やりたいようにしなよ」

杏子は、今まで通りの、優しい顔で微笑んだ。

「どこまでも、ね」



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