過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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298: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/05/12(日) 23:25:30.87 ID:lGf5VtO70

警察官たちは他の魔法少女を各々休ませる。
マミの周囲の魔法少女はほむらと杏子、そしてさやかだけになった。

マミはさやかに事情を聴きたかった。だが彼女の容体では詰問は難しい
であろう。だから、歯噛みする思いでさやかを見つめていた。
そのさやかは意外な行動をした。自らマミに近づいたのだ。

「まてっ、さやかっ!」

一同が一触即発の事態を想定したが、動きが不自由なマミの体に
触れると、魔法による治療を施す。

「こんなことで許してくれるとは思いません。ですけど……」

マミは、さやかの治療を受け入れる。回復魔法の効果は
よく知っている。この魔法もあの時と変わらないほど効果が高い。

「貴女、まどかの記憶があるのね」

ほむらの問いかけに魔法に集中しつつ頷くさやか。マミや杏子もほむら
から聞いている。夢物語とも思える、彼女の【前の世界の記憶】だ。

「……暁美さんを消滅させようとした、といったね」

ほむらがそれを受け頷く。さやかは表情のない顔で治療を続けている。
その魔法はあのときと変わらない回復量を見せていた。

「喋れないんだ」

ぽつりとつぶやく。

「わたし、言っちゃいけないことは喋れないんだ」



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