過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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362: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/06/09(日) 21:12:07.05 ID:m3OwlXof0

ほむらが抱きしめているのは、最愛の友人だった。

ほむらが抱きしめているのは、守りたかった人だった。

ほむらが抱きしめているのは、失ってしまった人だった。

ほむらが抱きしめているのは、円環の理、そのものだった。



まどかが苦しむくらいきつく抱きしめるほむら。その姿はマミも杏子も
見たことがない。ここまで感情を発露させている姿に驚いていた。

「……ごめんなさい……」

「貴女……本当のまどかなのね」

「うん、そうだよ。ほむらちゃんが知ってる……鹿目まどかだよ」

それだけ聞いて納得するとさらに深く抱きしめる。
ずきり、マミの心がわずかにきしむ。だがそれを飲みほして声をかける。

「貴女が……まどかさん、なのね。ほむ……暁美さんが言っていた」

まどかはこくりと頷く。杏子も異口同音に尋ねたかったことなのだろう。
まどかとマミを交互に見やり納得したように溜息をついた。
マミにしろ杏子にしろ、まどかのことを覚えていなかった。だがこうして
目の前にいるのが自分たちが覚えていないまどかだと、おぼろげながらに
感じていた。

周囲の大人たちは堰として言葉が出せない。突然現れた存在に驚きと
不安を感じていた。何らかの罠ではないかと。

「まどか……ごめん……私……」

サングラスをかけたまま、まどかに歩み寄るさやか。
その口元は歪み悲しみに耐えていた。
まどかは首を左右に振った。

「いいんだよ……。だってわるいのは、あの顔のないかみさまなんだから」



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