過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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363: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/06/09(日) 21:13:02.01 ID:m3OwlXof0

まどかはぽつりぽつりと事情を話す。自分が願った願い、そして
自分の存在が世界に溶けてしまったこと。誰にも、両親にも忘れ去られて
しまったこと。そして……

「私にはみらいがみえるはずだったのに。急に見えなくなっちゃったの」

世界の改変直前に、ほむらに語った言葉だ。時間を超え、世界の垣根を越え
宇宙の法則を超え、ほむらが通った地獄とそのみらいを知覚していた。
だが、それが突然見えなくなった。今まで見えていたものが見えなくなり
まどかは混乱し、そばにいた人にすがった。
それが先に導かれ消滅したはずのさやかだった。

「さやかちゃんはね、杏子ちゃんが生き返られてくれるって知ってたから……」

だからほむらを連れて行こうとしたという。まどかが寂しくないように。
さやかでは、自分ではまどかの不安を癒せないことを知っていたから。

「そう、さやかがやってたことは、やはり貴女のためだったのね」

そして喋れない思いの代わりにクロッカスの花を作り投げつけた。
『あなたを待っています』という意味を込めて。だがまどかのため、という
思いのほかに、さやかには別の感情もないわけではなかった。
情けない話だが、ほむらに嫉妬していたのだ。
隣にいるさやかではなく、ほむらを思って泣いている幼馴染の親友に。



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