過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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383: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/06/16(日) 22:48:05.99 ID:ArruH2Gh0

三人は周囲を警戒しつつ歩く。だがその先に、白い鎧が見えた。
聖槍騎士、ロンギヌスのリーダーだろう。その一見すると美麗にすら
見える体に禍々しさを称えながらその場に立っていた。

「時間稼ぎか」

『総統の命令だ。『恩寵の者』と『特異点』の殺害がな』

相変わらず機械を通しての声でも、そこに嘲りが見て取れる。常に相手を
他者を、そして絆を見下すその姿勢は、やはり這い寄る混沌の姿勢に
酷似していた。

『お前に思い出されても困るそうだ。面倒なのだよ』

槍先で達哉を指し笑う。彼にも多少、あの時の記憶がある。だが違うのは
ほとんどすべて伝聞系であること、そしてペルソナ能力がないことだ。

「ずいぶんと余裕ね。私は数に入らないかしら?」

怒るでもなく淡々と弓をつがえるほむら。真っ直ぐ狙うその魔力は
まどかの知る、時間停止を武器にしていたかつてのほむらとは違うものだった。

そして何より、とても美しかった。

「まどかが守りたかった世界を、よくもめちゃめちゃにしてくれたわね……」

その青臭い怒り方をリーダーは鼻で笑った。それをほむらは受け流す。
当たり前だ。彼女は何十年分もの戦いを、たった一人でやっていたのだ。
それくらいで激高してしまうような軟な精神をしていない。

それくらいならとっくにもう自我が崩壊している。
それだけの地獄を潜り抜けたのだから。

達哉とQBはまどかを庇うように下がった。
ほむらの矢が解き放たれる。それの矢じりを正確に槍で斬り落とす。
下手に払うと矢の弾性であらぬ方向に跳ねて体の一部に当たることが
あるからだ。

それが開戦の合図。



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