過去ログ - ほむら「ジョーカー様呪い、という都市伝説」
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463: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/08/11(日) 23:07:49.42 ID:BcUHOC+i0

『彼女の力は限定的な瞬間移動のようだな。しかしこのシステム使いづらいこと夥しい』

キュゥべえは一人愚痴る。この願いのシステムはかつてのQBたちですら把握しきれて
いないものだ。キュゥべえたちもまた全容を掴めずにいた。願いによる固有魔法の顕現。
それがどのような結果をもたらすかも同様にわかっていない。
願いを束ね奇跡を起こす代わりに周囲に絶望をばらまく。希望と絶望が正負の表裏一体
だとしたら、それは確かに熱力学のように帳尻が合うようになっているのだろう。

『しかし絶望をまき散らすのは、まさに運命の縮図か』

狂いながらも魔法少女となり、自らの身勝手な希望即ち欲望を果たしに仁美は消えた。
上条の元に瞬間移動し、次にさやかの元にいくのだろう。それが自らの願いと信じ。
或いは、思い込み。

愛。それは正しく発揮されれば人を良い方向に導くはずだ。人が人を慈しみ癒していく
それは、時にそして常に人の心を揺さぶる行いとなるはずだ。
だが幼い心には、愛は貪るものになる。幼子が母親に縋るように。仁美が上条に
縋るように。さやかが上条の腕を治したように。
さやかが見返りを求めず契約したなど大嘘だ。彼女とて、どこかでそれを望んだはずだ。
だから彼女は消滅した。
彼女は間違えたのだろうか?

違う! 断じて違う! 祈りそのものが過ちでは、断じてない!

それは当たり前のことなのだ。彼女の過ちはそれを否定し、無視したこと。
飲み干す心の強靭さを持っていなかったこと。その幼さゆえに。
一度は誰もが通る道を、誰がそれを責めることをできようか。

だがそれは超常的なものに頼ったゆえに狙うものがいた。
それは心を弄ぶものであり、ニャルラトホテプであり、かつてのキュゥべえだった。


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