過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」穏乃「阿知賀編！」【阿知賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」穏乃「阿知賀編！」【阿知賀】

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913: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2013/02/14(木) 01:34:41.29 ID:IMr/VATy0
話は聞いていました。

咲さんの友達、ということで、何度か話を聞き、そして写真を見たりもしました。

金色の髪、柔らかい表情、

咲さんと肩を組んでいるということは、仲もよくて……きっと、それだけ明るい人だったのでしょう。

それだけ。

出会うこともないような存在だと思っていました。

名前すら覚えていません。

だから、私は、こうして出会うまで彼のことなんて考えることはありませんでした。

……それが、どうしてか、今私の目の前にいます。

私の親友の隣で、笑顔を浮かべながら立っています。

和「……久しぶりです、穏乃」

穏乃「うん、久しぶりっ！」

……直視できず、穏乃に話し掛けました。

おかしいです、画像で見たその人とはまったく違うように私の瞳に映ります。

ああ、もう、なんということでしょうか。

一応、まだ私の顔は平常を保っているはずです。

……他愛もない話をして、気を逸らしましょう。

……けれど、彼は今でも見ているのでしょうか。

私に笑顔を向けているのでしょうか？

……ちら、と視線をはずします。

眼が合いました。

驚くような表情を彼は浮かべていて――私は、思わず微笑みました。

どうしてでしょう、どうしてでしょうか。

体が勝手に動いたのです……そんなオカルトがありえたのです。

穏乃「和、聞いてる？」

和「え、ええ、聞いてますよ」

穏乃「それならいいけど……それでね――」

また話し始めます。

……ごめんなさい、また話を聞けません。

話が耳に入りません。

脳がこれ以上の情報を寄せるのを遮断しているんです。

……なんということでしょうか。

本当に、どうしたことでしょうか。

だって……私。

……多少、違うとはいえ。

今、貴方の隣にいる人に。

……一目惚れしてしまったようですから。

ああ、顔が熱い。

ばれてません……よね？

つづく？

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