過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」
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738: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/03/01(金) 01:29:32.61 ID:L6So6NmMo
生命は、精神と肉体と魂から成る。
初めに魂があり、魂が肉を得て、肉体がもたらす情報が精神を形にする。

魂が変質し、それに従って新たな身体を作り出し、外からの言葉を受け付けなくなった身体は精神を失う。
魔女化とは、不完全な誕生だ。願いを糧に生まれ出ずる、悪性の塊。

それはまるきり、今の聖杯そのものだ。

聖杯の穢れに打ち勝とうとするなら、自分自身の魂くらい御せなくてどうするというのか。

『耳を千切れ眼を穿て。外を知るから苦しみ喘ぐ。愛も誓いも悩みの種だ。全て捨てれば楽になる。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。
耳を澄まして眼を見開いて。孔があるから苦しみ喘ぐ。全て無くして死んだなら、きっと全て楽になる。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。
舌を抜き出し手を切り落とせ。外に触れれば傷がつく。労も、努力も抜き身の刃。全て捨てれば楽になる。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。
舌を回して手を動かして。道があるから苦しみ喘ぐ。全て無くして消えたなら、きっと皆幸せになる。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。』

滲み出るどす黒い感情は、私がこれまで封じてきた本心。人一人が抱える邪念など、この世全ての悪とは比べものにならない。
私一人が、他人の魂に肩代わりさせ続けてきた気持ち。まどかのことなんて忘れてしまえれば、どんなに楽だろうかと。

この穢れに与える形は、翼にしよう。魔女となったまどかが作る天国へと飛んでいこうとする鳥の、翼。

手の中の矢が消えていく。私から溢れ出す闇を打ち消していく。
黒い光に喰われていく桃色を見ると、かつての失敗を思い出して辛い。

「ここに来て隠し玉たぁ面白い。受けて立つぜ!」

矢が侵食を抑えてくれている間は、なんとか精神を保てる。けど矢を攻撃に使う余裕は無く、翼を攻撃に使えばランサーが穢れる。
アーチャーの浄化の時も相当手間取った。この翼でランサーを攻撃するのは避けたい。

だからまずは、空中の弓を取る。

一度目の羽ばたき。強すぎた。高く飛び過ぎた上に、風で弓が飛ばされた。
二度目、駄目。まったく制御できてない。乱回転する身体を立て直すので精一杯。ランサーの様子を伺うことさえできない。手の中の矢も、消えかかってる。


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