過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」
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875: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/03/06(水) 02:28:20.16 ID:D6qOGa7wo
「……分からないよ」

「言いたいことはたくさんあるのに、何が一番言いたいのか分からないの?」

「ううん。キリツグが分からない。みんなが言ってたように、キリツグは私とお母さんを騙してたのかもしれない。
けど、シロウと一緒にいるキリツグは、私が知ってるキリツグだった。御茶碗で顔を隠しながら、シロウのことをちらちら見てるの。
シロウもキリツグのことを気にしてて、キリツグが『美味しい』って言うと嬉しそうで。家族なんだなあ、って分かっちゃって」

言うつもりの無いことを口に出してしまう。

キャスターにはこういうところがあるからこそ、お話で問題を解決できるんだと思う。
私が切嗣と話してたとして、キャスターのお話と同じ効果があるんだろうか?

「昨日のご飯、こっそり覗きに来てたもんね」

「キャスターも気付いてたんだ。気付いたのはウィンクしてきたライダーだけかと思ってた」

「足音消すの下手だったからね。私も英霊だし、あれくらいは分かるよ」

私の背中を軽く叩いて、キャスターが手が離れていく。

「イリヤちゃんは、今のキリツグさんが分からないから、なんて言ったらいいのか分からないんだね」

「うん」

「じゃあ、それを最初に言ったらいいんじゃないかな」

「分からない、って?」

「60点。分からないってのは、どういうことか、考えてみて」

「分からないのは、分からないよ」

「どうでもいいことだったら、分からないって意識することすら無いの。
分からない、ってことは、分かりたいってこと。イリヤちゃんは、切嗣さんのこと嫌いじゃないんだよ」

「嫌いだよ。10年間、ずっとキリツグを恨んでた」

「嫌い、って気持ちは相手のことを知っていて、結論として出るもの。
だから切嗣さんのことが分からないイリヤちゃんは、切嗣さんのことが嫌いじゃない。
ま、誰かのことが嫌いだっていうのも、大抵は相手のことを色眼鏡で見ちゃってるだけなんだけどね」


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