28:白桃
2013/02/11(月) 20:05:00.74 ID:FyZPuZNm0
交わったまま、布団の中に両者は存在した。
肉にこもる熱はいま冷めず、互いの熱を自身の熱と勘違いしそうになりながら、自身の意思を思い出す。
「京太郎さん」
声がくる。
「ん? どうした?」
「明日、休みっすね」
「ああ。休みだな」
力が込められた。背筋に腕が回され、
「どこか、行きましょうか」
それに呼応するように、自身も腕を背に回す。
「そうだな。天気予報じゃ晴れだったし、少しくらい遠出しても、良いか」
そうっすね、とゆっくりとした声が来て、
「とりあえず、寝よう。明日が来るなら、また朝にでも」
「ん、そうっすね」
闇が来る。
心地の良い闇が。
来る。
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