過去ログ - 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 3クール目【仮面ライダー】
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362: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/02/13(水) 02:34:27.71 ID:bDzXmH1bo

 何か話題――と考えるが思い浮かばない。
 まだ衝撃から立ち直らず、それに、寝不足という事もあって頭が重い。
 どちらかというと、気絶ではなく――衝撃が原因で睡眠不足も相俟って、眠ってしまったのではないだろうか。

 こちらを上から覗き込み、頭を撫でつける女性。
 何とも愛情あふれる柔らかな笑みを浮かべられていると、勘違いしそうになって、頬が染まるというもの。
 目線を反らしながら、ふと思いついた事を問いかけてみる。


「さっきの紙、仕事のものですか?」

「うん、仕事って言えば仕事……なんだけどね」


 どうにも、歯切れが悪い。
 仕事にあまりいい印象を抱いていないのか、それとも行き詰っているのか、大変なのか。
 とにかく、聞いてはいけない類の質問だったらしい。
 我ながらまずったな、と臍を噛む。


「その……良かったら、ちょっと相談に乗って貰って……いいかな?」

「相談、ですか? 俺の意見が参考になるのか、判らないですけど」

「ううん。相談って言うか……愚痴になっちゃうんだけど」


 言葉をすぼめる女性。
 まあ、元はと言えば彼女の書類を散らかしてしまったのは京太郎であるし。
 こうして時間を取らせている上に、あまつさえ膝枕などされているのだ。
 相談や愚痴の一つや二つ、聞いても障りはない――というかむしろ聞くべきだろう。


「構いませんよ、俺で良ければ」


 そう答えて、女性に向き合う。
 何故だか悲しそうな目になった後に、それから軽く微笑み京太郎へと礼を言うと、改めて口を開いた。


「実は、私……大事な仕事をしてるの。世界に関わる――ってぐらいの」

「……世界ですか。スケール、大きいですね」

「うん、それぐらい大事な仕事。私の為にも、恋人の為にも、皆の為にも……」


 そう言って、自嘲的に息を漏らす女性。
 というか、恋人がいたのか。
 それなのに膝枕を受けるなんて――なんだかその恋人に、非常に申し訳ない。
 同じ立場なら、まあ、相当なショックを受けるだろう。


「でもね……それが本当に正しいのか分からなくなっちゃったんだ」

「……」

「実際に迷惑をかけてもいるし……誰かを傷付けることにもなるかもしれない」


 その口ぶりからは。
 義務感を持って仕事をしつつも、割り切れていないと言うような印象を受ける。
 ひょっとしたら、出会った位置的にも――鴻上ファウンデーションの社員なのかもしれない。
 それで例えばカンドロイドの開発であったりに携わっていて。
 その過程でヤミーの事を知ってしまったとか……まあ、そんな事ぐらいはありえるだろう。


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