過去ログ - ネミッサ「デビルサマナー鹿目まどか 対 魔法少女鹿目杏子」まどか「戦うの?」
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338: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/05/26(日) 23:26:36.26 ID:wWG9sfLo0

【たましいのあんそくちへ】その一

業魔殿では、今日も今日とて悪魔合体が行われている。悪魔が合体し
一つの存在となる、そんな背徳的な技術を悪魔自身が易々と
受け入れている背景には、人間のそれよりシビアな弱肉強食があるから。

悪魔の力は安定している。それはつまり強くも弱くもなりにくいと
いうことだ。反面人間の力は不安定で、鍛錬によっては時に悪魔を
上回る力を発揮する。
そのため、悪魔たちは弱いままでいるよりはより強い力を得るため、
合体することに対しほとんど抵抗がない。また、ある程度前の悪魔の
記憶を継承するため、命令をする側も無理なく使役できる。
サマナー、悪魔の双方に利のあることなのだ。

そんな技術も欠点がある。研究成果により合体前の素材から合体結果
が予測可能なのだが、極稀に結果と違う悪魔が現れるケースがある。
これを合体事故といい、予測できないがゆえに様々な能力を持つ悪魔が
生まれてしまう。

今回はそんなケースで、合体を依頼したサマナーはぽかんと口を開け
出来上がった悪魔を見つめている。

「これは……我が輩も知らぬケースであるな」

「俺もだよ。なんか使役すんのが気の毒になるな」

その悪魔は、おどおどびくびくし、周囲を見渡している。小さな物音や
声にも過剰に反応してしまう。

「ヴィクトル様、この方、見覚えがございます。
私にお任せくださいませんでしょうか」

「……そうか。ならば処遇を一任しよう。
サマナーよ、この悪魔、こちらで引き取っても構わんかね」

「あ、ああ。材料はもったいねえけど、命令も気が引ける。いいぜ」

「代わりにこちらから悪魔を一体用意させよう。
メアリは彼女へ連絡を」

その悪魔は不安げに三人の顔を代わる代わる見つめている。



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