過去ログ - ネミッサ「デビルサマナー鹿目まどか 対 魔法少女鹿目杏子」まどか「戦うの?」
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363: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/06/06(木) 00:24:00.30 ID:Z64nIhsp0

マミ直伝の紅茶を仕上げるネミッサに任せ、マミは先に座る。その間簡単にだが
『まどか』から説明を受けていた。違う宇宙から来たこと、そこにはネミッサと
出会わないほむらたちがいたこと、そして、悲しい結末を迎えてしまったこと。

「それって……死ぬよりも辛いことなんじゃないの……?」

ぽつり、マミが感想を呟く。心なしか顔が青ざめている。人の心を持ったまま
人非ざるものになる辛さ、皆から忘れ去られる辛さ。それをひしひしと感じていた。
その感覚はネミッサにはないものだ。つい先の夏のことを思いだし眉をひそめる。

「でも、私はすべての魔法少女の希望になったんです。だから、へいきです」

にっこりと『まどか』は応じる。
向こうの杏子は言った。戦う理由が見つかったなら突っ走るしかない、と。
向こうのマミも言った。まどか自身が、魔法少女すべての希望になる、と。

「そっちのほうがよかったのかもしれないわね……。アタシのやり方じゃ救えない子、多すぎる」

ため息交じりのネミッサ。取り繕うように紅茶を啜る。やはりマミが淹れたほうが
断然美味しい、とがっかりしながら。
彼女が救おうとしても、救えない魔法少女が何人かいた。魔女になってしまったり、
その前に自害してしまったり。また契約前に悪魔に襲われ大けがをしてしまったものもいた。

魔法少女の契約を理解しても、魔女になることへの理解が足りず成してから後悔する
ものも大勢いた。

「ヘタに希望持たせたせいで、余計苦しめてさ。やっぱり間違ってたのよね。アタシのやり方」

だが、『まどか』は首を左右に振る。

――希望を抱くのが間違いだなんて言われたら――
――私、そんなのは違うって、何度でもそう言い返せます――
――きっといつまでも言い張れます――

「そんなことないよ……。私はそれは違う、って何度でも言っちゃう」

「ん……、よくわかんないけど、ありがとう」

『まどか』の慰めに、ネミッサは弱弱しくも微笑を浮かべることができた。



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