過去ログ - ビッチ・2
1- 20
134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/19(火) 23:07:34.23 ID:5oVkFcZbo

「あたしが犯されたとか変なこと言うのやめろ」

 僕と明日香の諍いを冷静に眺めていた叔母さんがそこで静かに言った。

「あ・・・・・・ごめん」

 明日香が狼狽したように俯いた。

「ごめんじゃないよ。あたしはそんなことされていないよ。されかかったかもしれないけ
どさ」

 叔母さんは顔を赤くしたけどその口調ははっきりしていた。

「あんたらさ。これ以上痴話げんかを続けるなら今度こそ本当にここから追い出すから
ね」

「ごめん」

 明日香が叔母さんに小さな声で言った。

「奈緒人は?」

「僕は別に悪いことは言っていないし」

「・・・・・・もう一回言ってみ?」

「え?」

「あんたさ、今一番大切にしなきゃいけない女の子の話をしたよね? あたしとドライブ
したときに」

「・・・・・・した」

「それが一番大切な女の子に対するあんたの態度なの?」

 叔母さんは冷静そうに話をしているけど、叔母さんが泣きそうな気持で話をしているこ
とは僕にもわかった。僕はまた間違えそうになったのかもしれない。

「お兄ちゃんを責めないで。あたしも悪いんだから」

 明日香が細い声で言った。

「あんたが悪いことなんてわかってるよ。いくら自分の昔の知り合いを悪く言われたから
って開き直ることはないでしょ。実際、あんときのあんたは奈緒人につらく当たってたん
だから」

「いや。そのことはもういいんだ。叔母さんごめん。明日香・・・・・・悪かったな」

「好きなのはお兄ちゃんだけだよ。お兄ちゃんにいくら怒られてもしかたないけど、それ
だけは信じて」

「うん。ごめん」

「あたしこそごめんなさい」

 あたしの部屋でいちゃいちゃするなら追い出すと叔母さんは言っていた。

 明日香が僕に泣きながら抱きついてきたのに、叔母さんはもうそのことは蒸し返さずに
僕たちが落ち着くまでじっと待っていてくれた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
459Res/688.68 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice