225:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 23:11:21.27 ID:Da4jKH6wo
「有希ちゃんは好きな男の子がいるの?」
「・・・・・・別に。いないけど」
「そうなんだ。好きな子ができればわかるよ。恋愛って本当に大事なことなのよ」
なんだかよくわからない。奈緒の話によればおばさんは奈緒の交友関係にはすごく口う
るさいということだ。男女の付き合いなんて、単なる友情だけだとしても奈緒に対しては
絶対に許さないくらいに。その麻紀おばさんが恋愛に対して肯定的な話をするなんて。
「ふふ。有希ちゃんって奈緒よりだいぶ大人なんだと思ってたけど、あなたもまだ恋愛の
こととかよくわかってないのね」
あたしが小学生の頃に既に処女ではないこととか、今では既に失われてしまったパパに
対する愛情とか、遊び半分で池山に抱かれてあげたこととか。この箱入りの麻紀おばさん
には理解すらできないだろうに。何でそんなに上から目線で話せるのだろう。
「有希ちゃんってまだ子どもなのね」
おばさんが微笑んだ。あたしのことなんか何にも知らないくせに。パパも含めてあたし
の家ではもはやあたしを子ども扱いする人なんかいない。おばさんはあたしのことを知ら
ないからそんなのん気なことを言えるのだ。あたしがその気になって一言言えばおばさん
さんの身体だって、この家庭だってすぐに崩壊させることができるのに。
「わかったよ。あたしは子どもです。でも、それよりお話の方はどうなったの」
「うん」
おばさんはまた紅茶を一口飲んで言った。
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