過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」憧「阿知賀編、その２ね」【阿知賀】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲：安価】京太郎「……家が無い」憧「阿知賀編、その２ね」【阿知賀】

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932: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2013/02/23(土) 20:29:58.61 ID:8+hoADrj0
京太郎「いや、大丈夫です……ちょっと全力で山を登っただけですので……」

豊音「すっごいダメだと思うよ、それ！？」

豊音「えと、お水、お水……この泉は……汚いかな？」

豊音「うん……汚いよねー……」

む、と眉間にしわを寄せて、大げさに手を動かして考える素振りを見せる。

ほら、こんなにも明るい。

こんなにも表情豊かで、俺のことを心配してくれているんだ。

豊音「……あ、そだ！」

豊音「ね、京太郎君、湧き水飲みにいこー？」

京太郎「……湧き水？」

豊音「うんっ！」

豊音「ここからちょっと歩いたところにね、綺麗な水が出ている場所があるの」

豊音「きっとそれを飲めば、京太郎君も元気満タンだよ！」

京太郎「……や、そこまで歩くんですか？」

豊音「……あ」

……まあ、歩けないこともないだろうけれど。

幸い、少しずつ体力は回復してきているんだから。

豊音「うーん……」

豊音「……あ、思いついたよー！」

京太郎「？」

豊音「おんぶしてあげる！」

京太郎「……へ？」

………………。
…………。
……。

……結局おんぶされることとなった。

男としてそれでいいのだろうか。

……いや、だって、好意でやってくれてるわけだし。

すごいやりたそうな眼で見ているわけだし。

豊音「今日は京太郎君一人なんだねー」

京太郎「ええ」

そんなわけで、俺は黒い背中に言葉を返す。

京太郎「エイスリンは寝てますし、胡桃はどっかいっちゃったし」

豊音「そっかー」

豊音「こうして二人で会うのってすっごい久しぶりかも……えへへっ！」

京太郎「……ご機嫌ですね」

豊音「ちょーご機嫌だよー！」

豊音「もう、走りたくなっちゃうくらい！」

京太郎「や、俺のせてるんだからやめてくださいね」

豊音「あははっ、冗談だよー」

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