35: ◆jXbBlHLPaM[saga]
2013/02/20(水) 03:22:52.92 ID:yh7pH1hAo
"このままでは、ただ存在しているだけで力を消耗してしまう。このまま力尽きてしまう前に、奴を倒すぞ、王太!"
「あ……ああ、そう、だな。ここであいつを倒さなきゃ、泡の中央界が滅んぢまうんだ。迷ってる暇なんて……あるかぁぁっ!!」
正直言って、怖かった。あんなとんでもない相手に、ただ立っているだけでも消耗し続けているダイソードで
果たして太刀打ちできるんだろうか。手が震えたし、足も震えた。
それでも、ここでやらなきゃ世界が終わる。だから俺は、ありったけの勇気を振り絞った!
「うああぁぁぁぁぁっ!!」
ダイソードを剣に変えて、巨大な化け物に向かって突っ込んだ。
半ばやけっぱちになっていたような気もする。そんな無謀な一撃は。
たった一撃、本当にたった一撃の光によって、完全に砕かれてしまったんだ。
「うわぁぁぁっ!!」
"ぐ……うぅっ"
下半身を完全に消し飛ばされ、ダイソードは宙に打ち上げられた。
為す術もなく、俺達は落下していく。だけどその落下地点に人影を、少女の姿を見つけてしまって。
「まずいぞダイソードっ!下に女の子がっ!!」
"く……いかんっ!"
でも何も出来なくて。地面に叩き付けられる激しい衝撃が、全身を駆け巡って。
俺の意識はそのまま暗がり落ちていってしまったんだ。
そして次に気がついた時には、俺は病院のベッドで眠っていた。
それが、この世界に来てからの俺達の全てだったんだ。
43Res/31.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。