過去ログ - [安価][選択][コンマ] ダンガンロンパ 4 真
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2013/03/02(土) 04:42:35.54 ID:ZfgmnGXw0
「……そろそろ離しません?力比べだったら俺の小指がもげる」
「いやーどっちが強いかなっとね。やろうよ、力比べ面白そうだし」
「お前は子どもか!いいから離せ、痛え!」
「中学生だって子どもだよ、若林さん」
「じゃあ小さい子ども以下だっ!」
以下略
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2013/03/02(土) 04:43:20.41 ID:ZfgmnGXw0
世界は廻り、状況も変わりゆく。これから起きることを、少女達は知っていた。そのためにここに いるのだから。
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2013/03/02(土) 04:44:06.77 ID:ZfgmnGXw0
火田美織(男子13番)は非常に困っていた。集合後、バスに乗って今山口県へ直行している。 3年になったら修学旅行とかそういった行事がなくなる。受験に集中しなければならない。そのた め、2年のうちに楽しむことは楽しもうと現在に至る。しかし、美織はとてもはしゃぐ気になれな かった。美織には大家族の兄弟がいる。双子やら何やらで結構体力がいるため、自分がいない間、 次男達が耐えられるかどうかがわからない。何せまだ小学4年生なので、いくら大人びたとは言っ ても美織のように家事などを充分にこなせるはずはない。休めばよかったと後悔しても、もう遅す ぎた。
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2013/03/02(土) 04:44:51.54 ID:ZfgmnGXw0
「火田ー、何辛気臭い顔してんだー?」
大下香太(男子4番)がひょこっと美織の顔を覗き込む。香太の隣には長年一緒にいるらしい親友 の水本かける(男子8番)が立っている。今はまだバスは高速道路を走っているはずだが。でも香 太とかけると同じく席を移動している常識知らずのクラスメイトが多数いるので、あえて何も言わ ないようにした。見て見ぬフリも同罪なのはわかっている。
「いいよな、お前らは……兄弟いないんだろ?」
「あー火田はいるもんなーいっぱい」
「こないだ遊びにきた時はびっくりしたよ、うじゃうじゃいるんだもん」
以下略
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2013/03/02(土) 04:45:25.64 ID:ZfgmnGXw0
それでもお前らは弟たちと笑って遊んでくれるから、俺にとってはとても喜ばしいことなんだがな。 でも水本、妹にあれはないと思うぞ、サンタクロースの正体がどうのこうのって。頼むから子ども たちのささやかな夢を平気で壊す保育士にはならないでくれたまえ。そんなまっすぐで本当のこと しか教えない現実的な幼稚園の先生は、夢見る子どもたちにはいらん。
「えー、それって悪いことなの?」
おもっくそ悪い。
「香太、俺のやってること悪いことか?」
「そうでもあるし、そうでもないような?」
以下略
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2013/03/02(土) 04:46:15.38 ID:ZfgmnGXw0
この二人と関わっているとろくなことにならないのは目に見えている。視線を変えようと窓を見る とすぐにひょっこりと女子の顔が現れた。思わず驚きの声を発して立ち上がってしまう。よく考え たらただ単に後ろの座席から身を乗り出してきただけのこと。予想以上の反応だったらしく、涙絵 れなか(女子15番)は笑い始めた。
「にゃっにゃっにゃー!ご機嫌はいかがかにゃ?」
「あのさ、涙絵、頼む、驚かすのは火田だけにしてくれ」
「とりあえず、全部やめとけ。悪戯やドッキリは大嫌いだぞ、俺」
馬鹿げたことを言い出す香太に美織は呆れる。れなかは何の趣味があってか、よく猫耳をつけて学 校にやってくる。流石にしっぽはないのだが、語尾に「にゃ」までつけている辺り、相当の猫好き だとはよくわかった。因みに美織は動物が苦手なので、何が好きとか何が嫌いだとかそういう問題 ではない。ただし、苦手イコール嫌いは全くない。
以下略
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2013/03/02(土) 04:46:46.58 ID:ZfgmnGXw0
「涙絵さん、席ついてー」
学習委員である森本彩菜(女子14番)から注意され、れなかはしょんぼりしながらずるずると、 引きずり込まれるように席に戻っていった。それがホラー映画でよくあるようなワンシーンのよう で、美織は冷や汗をかいた。面白がって映画のワンシーンを再現するところを見るとどうしようも ない脱力感がすぐにやってくるのだ。気がつくと香太とかけるはいなかった。どうやら呼ばれたら しく、池了(男子3番)のグループに混じっていた。ようやく落ち着けるかと思った直後、声が飛んできた。
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2013/03/02(土) 04:47:35.73 ID:ZfgmnGXw0
「さっきの話、もっと聞かせてくれない?」
美織の隣に、先月かもっと前に転校してきた渡辺彩(女子17番)が座っていた。本来ならその席 は山下守(男子14番)のものだが、守は了たちと雑談している。いつものことで気にしなかった が、転校生と話すのは今日のこの時が初めてだった。友達が充分にできたらしく、初日よりは生き 生きとしている。たまにはいいかと思って、美織は言った。
「さっきのって俺の家族のこと?」
「そうそう、勝手に聞いちゃってごめんだけど面白かったからさ。大家族というのは何人ぐらいい るの?」
「俺含めたら10人ぐらいはいるんでないか」
以下略
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2013/03/02(土) 04:48:08.60 ID:ZfgmnGXw0
「へえ、さみしくないの?」
「はへあ?」
「え、だってお父さんお母さんいなかったらさみしくない?お父さんとキャッチボールしたり、お 母さんに毎日ご飯作ってもらったりとかできないじゃない?そういうのむなしくない?」
「どこの定番親子だ、それ。別にさみしくないけど。弟や妹がいるし」
「あ、そっかー今度その子たちに会いたいな。遊びに行っていい?」
以下略
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2013/03/02(土) 04:48:44.58 ID:ZfgmnGXw0
意外に謝りはしなかった。それどころか訊いてきた。こういった人は初めてだったので何となく変 な気持ちになる。いいと返事すると渡辺は笑って手を振り、自分の席に戻った。見送った先に、渡辺の隣には若林未希(女子16番)が座っていた。この人も渡辺と共に転校してきたが、実際のと ころどうなのかはよくわかっていない。ただ、わかっていることは、渡辺とはよく話すことだけ。 まあ、女子とはあまり関わらないのでどうでもよかったのだけれども。
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