過去ログ - [安価][選択][コンマ] ダンガンロンパ 4 真
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878:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:53:10.32 ID:ZfgmnGXw0
「いっぺん死んで、もう戻ってくるなお前」
「戻ってくるって、俺は生きる旅人だからさ!」
「だったらどっか行けもう、月下がいるだろ」
「みおみお、冷酷!」
「うっせ、さっさと行け、二度と近づくな暇人」
以下略



879:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:53:44.04 ID:ZfgmnGXw0
休憩が終わったと告げる音が響いた。更には担任の声まで聞こえてくる。そろそろバスに戻らなけ れば本気で俺だけ置いていかれそうだ。しかし、この手にあるホットコーヒーはどうしたものだろ う。元々コーヒーは苦手だ。あてつけるようで悪いけど、中瀬礼也(男子12番)にあげよう。何、 あいつなら笑って飲んでくれるさ。多分。


880:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:54:20.28 ID:ZfgmnGXw0
あのバスの中、中瀬礼也(男子12番)に押しつけたら「いらない」と笑顔でかわしやがった。 あいついつの間にそんな大技を身につけたんだ。まあ、今はもう夜でホテルの中だ、コーヒーもアイ スに変わって、かなり時間はかかったが飲み干した。気持ち悪いぐらい微妙な味だった。


881:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:54:52.08 ID:ZfgmnGXw0
2年E組は32人で少ないので、男女別に部屋が分けられているが、5人ずつ班に分け、部屋を与えて くれた。当然、おとなしく寝るわけではなく、全員集まって枕投げをしてバカ騒ぎをした。火田美織 (男子13番)はすみっこで布団の中に潜り込んでいた。月下計介(男子9番)と赤本険(男子1番) が枕を持って美織に近づいてきたので、美織は防ぐように顔まで被った。月下が慌てて毛布を引っ張り 出そうとした。


882:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:55:42.36 ID:ZfgmnGXw0
「お、おい、火田何で隠れるんだ!?」
「悪い、ほっといてくれ」
「ちょ、まさか俺らが投げるとでも思ってんのかよ!」
「思ってる、98%は思ってる」
「2%はどこ行ったんだ!」
以下略



883:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:56:29.93 ID:ZfgmnGXw0
ああ、と了は苦笑した。後ろにいる仲間に美織がいるであろう布団を指差して「月下を手伝って」と言 い出した。それを待っていたかのように拓哉達も美織の布団に駆け寄った。布団の上に乗って意地でも ここから出そうということだった。案の定、美織は突然の重みに驚いていた。
「んな、こら誰だよ!降りろ、降りてくれたまえ、池ーズ!」
「あ、わかってんじゃねえか、決まってるだろー火田を追い出す!」
「その声は中瀬だな、ふざけんなよ!どうせ池が何か言ったんだろうが、池!」
「いや言ってない。長崎が言った」
以下略



884:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:57:14.34 ID:ZfgmnGXw0
「火田、起きてるか?」


885:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:57:40.31 ID:ZfgmnGXw0
この声は月下のものだった。そういえば一応同じ班だったと美織は肝心なところをうっかり忘れていた。 月下は確か今、麻月良也(男子2番)と気が合って話しているらしいがどうだろう。後になって、月下 も美織と同じく一緒にいるのが辛くなって離れたりするんじゃないかとこっそり考えた。まあ、それは ともかく。


886:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:58:07.43 ID:ZfgmnGXw0
「起きてるけどな、寝ようと思ってたところだ。どうかした?」
「いや、電話しなかったなって。弟たちに」
「ああ。この時間帯はもう寝てるんだ。起こしたら悪いだろ」
「それもそうだな……火田さ、ちゃんと大事にしろよ」
「言われなくても大事にしますって。何で?」
以下略



887:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/03/02(土) 04:59:31.56 ID:ZfgmnGXw0
美織は夢を見ていた。聞いたことのない音がたくさん鳴っている。その音が何なのかはよくわからなか った。鳴りすぎて何が何だか理解できない。自分のほかに誰かがたくさんいる。その人たちが、次から 次へと倒れてしまった。驚いてよく見ようとすれば、誰かの身体から血があふれている。何が起きてい るのか、また何かが今自分達に何かをさせるのか。いや、どうやら自分達じゃなく、赤の他人の誰かの ようだった。美織の目の前に、服や顔が血で汚れてしまった少年が耳を塞いで座っていた。何かあった のかと声をかける前に少年は呪文のように呟いた。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
何で謝ってるんだよ。そんなに思いつめて謝らなくてもいいんだ。なのに、何でごめんなさいってずっ と謝り続けるんだ。どうして?俺は何もされていないし、怒ってはない。だからやめろよ、もう誰も怒 っていないはずだろう?


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