31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 15:58:37.88 ID:L62z0KCK0
結衣は私を睨みつけている。いつもみたいにどこか落ち着いている瞳とは違う、そこには苛立ちと怒りが含まれているのが分かる。
その瞳に睨まれて動けない私と、結衣の横に立っているあかり。
私と結衣が睨み合っていることにオロオロしていて、やめてよって言っても結衣は聞かない。
だからもう何もできないから、様子を伺っているっていう感じだった。
結衣『またそうやって、あかりを困らせるんだろ?』
冷たい声だ。
昨日、あかりに対して発した言葉と同じくらいに冷たい声で、体全体が強張ってしまう。結衣は怒ったら怖い、昔からの馴染だからこそわかる怖さがある。
今の私には、そんな結衣に何かを言って返すほどの冷静さは無くて、ただただ目を逸らすことばかり考えていた。
結衣『そうやって聞きたくないことから逃げても、なんにも解決しないって言ったよね?』
私が見ている夢なのに、なんでこんなに辛い。なんでこんなに結衣は辛くあたってくるのだと、考えても答えなんてではしない。
だから背を向けようと思った。こんな風に責められるなら、その言葉を全部背中に当ててほしいから…
でも、後ろには今さっき見たくないと否定した光景がある。
嫌悪する光景二つが、私を板ばさみにしていることが、何よりの苦痛だった。
結衣はそんな私に何かを言うわけでもなく、ただただ静かに立ちふさがって、どこか勝ち誇ったような顔で立ち塞がっている。
昔は守ってくれたはずなのに、なんで私にとっての壁になってしまうの?
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