218:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 00:15:11.41 ID:w6Azcnsco
「なんですって!?」
律子の声が跳ね上がる。
同じ室内で書類を書いていた小鳥が思わず腰を浮かせかけるほどに。
小鳥に目配せして大丈夫だと示してから、彼女は真奈美にどういうことか尋ねた。
『いや、そう言われてもね。ただ、来ていないと報告を受けた。それだけのことだ。人類の側としても、さすがに真祖の動向くらいは気にしているからね』
「そう……なんですか」
『君たちのような異族がいる芸能界での立場は確保しつつ、人としてのカモフラージュについては半ば放棄してもいいと考えているのかもしれないね』
「……なるほど」
それほどのことか、と改めて律子は息を呑む。
東豪寺のことを知った後も、夜の民内部の抗争ならばと、どこか引いた立場でいたことを彼女は後悔していた。
『いずれにせよ、警戒は緩めないよ。小梅のことだけではなく、ね』
「そうですね。こちらも、少々認識を改めて事に当たります」
『そうしてくれるとありがたい』
真奈美との電話はそこで終わる。
だが、律子はすぐに、心配そうに自分を見つめてくる小鳥に事情を説明することとなった。
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