過去ログ - P「始原のiDOL」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 21:59:26.53 ID:y8XKonFyo
 起き上がった途端体にかかった金の髪を鬱陶しげに振るのは星井美希。
 その瞳もまた黄金に輝きだしている。

 しかし、星井美希と我那覇響は今日が初顔合わせではなかったか。
 まるで昔なじみのように彼女のことを語れるのはなぜだろう。

「それで?」

 美希と伊織の会話が途切れるのを待って、響は再び促す。
 待たされるのが嫌いなのか、その声音に、剣呑な色が乗っていた。

「響の言うとおり、この事務所は人じゃない者ばっかりだよ。
普通の人間って言えるのは、プロデューサーと社長と、亜美真美だけだね」

 ボーイッシュな少女が明るい口調で説明する。
 彼女の名は菊地真。アイドルとしては『みんなの王子様』で売りだしている人物。

 彼女は肩をすくめて、言葉を続ける。

「誰がどんな出自かなんてのは、まあ、いずれわかるんじゃないかなあ」
「なんでそんな連中が群れてるんだ?」
「さて、それが不思議なところです」
「本当にねえ……」

 響の疑問に銀髪の女性は愉快そうに漏らし、事務服姿の女性は大きくため息を吐く。

 四条貴音に音無小鳥。
 片方は響と同じくアイドル候補生で、もう一方は、この事務所の事務員だ。

「あの人は昔からおかしなものを引き寄せがちだったんだけど……。
まさか、あの人が見いだしたプロデューサーさんが余計引き寄せやすい体質だとはね」


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