過去ログ - P「始原のiDOL」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:00:45.93 ID:y8XKonFyo
「んぅ? それって……」
「偶然ってことね、信じられないかもしれないけれど」

 小鳥の言葉に疑わしげに首をひねる響に、醒めた調子の声をかけるのは、如月千早。
 超然とした表情がよく似合う少女は、この事務所では最も売れているアイドルだ。

「本当? 美希」
「うん、本当だよ。ミキもびっくりしたんだけどね。誰かがなにかを狙って集めたんじゃないみたい。プロデューサーたちも、裏とかないみたい」
「そりゃ、嘘ついてる匂いはしなかったからなあ……」

 響の態度から、とげとげしいものが薄れていく。

 彼女は改めてそこにいる皆の顔を見回した。

「ふうん。そうかあ、面白いな。面白い。ところで、誰がボスなんだ?」

 ぴん、と空気が張り詰める。
 幾人かが目配せを交わそうとして、なにかを怖れるように慌てて目を伏せる。

 その中でにこにこ顔を崩さないリボンの少女が尋ねかけた。

「響ちゃんは誰だと思う?」
「うーん。三人までは絞ったんだけどなー」
「へえ?」

 春香が変わらぬ笑顔で促すのに、響は、視線を飛ばす。

「伊織か」

 まずは煌々と赤い光をその目に灯す少女へ。
「あずさか」

 次に、おっとりとした様子の女性、三浦あずさに。

「貴音だな」

 そして、最後に銀髪の貴音へと。


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