過去ログ - シャットアウラ「ここは……」冥土帰し「病院だね?」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/04(月) 20:32:02.86 ID:3mj3lv0+0

シャットアウラは立ち上がって上条へ視線を向ける。少し暗くなってきたような気がする。

それにしても寒いな、とシャットアウラは思った。

上条も立ち上がって、本来の目的であるスーパーへ向かうことにした。

帰ろうとしたシャットアウラを引き止めて、唐突に「そうだシャットアウラ、携帯持ってるか?」と訊いた。

シャットアウラは唖然としたが、少ししてから返答した。


「持っていないことはないが、余り使わないな。緊急的な連絡時のみだ」


上条のポケットに入ってあった紙に持ち合わせのボールペンでメールアドレスを殴り書きした。

その紙をシャットアウラに渡すと、上条は時計を一瞥した。

時間は既に4時を回っていて、あまり遅いとインデックスに小言を言われるな、と上条はシャットアウラと別れた。

シャットアウラは上条に貰った紙をポケットに押し込んで、病院へと戻っていった。



                                       *




退院の日、シャットアウラと上条当麻は対面していた。

場所はおしゃれなカフェテラスで紅茶とケーキが置いてあった。

そう、これは退院祝い。いつからこんなに親しい間柄になった?と訊きたくなるが敢えて答えない上条だった。

ここの支払いは上条持ちらしく、シャットアウラは少しだけ嬉しかった。

お金を節約できるとかそういう意味ではなく、そういう事で祝ってくれる人が居ることに。

父親のディダロス=セクウェンツィアが死んでから、誕生日も、何かの祝い事も、卒業式も祝ってくれる人なんて居なかった。

それだけで、胸がいっぱいだった。

「上条さん今回はかなり持って来ましたからね?存分に頼んでくれ」

「あ、ありがとう」


お礼なんて、何年ぶりにしただろう。

フォークで小さいケーキを刺して、口の中に放り込んでいく。

美味しい、流石は元常盤台中学専属のパティシエが建てた店だ。

上条も紅茶を飲んで、びっくりしたような表情を作っていた。



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