過去ログ - 安価でシークレットゲーム6
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955:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 06:53:01.98 ID:D/J1TKXp0
『ぴかちう かいりう やどりん ぴしょん…♪』
ひたすら某アニメのモンスター名を言っていく歌が流れている。
『150匹言えるかな?』というようなやつだ。
その機械によってやや歪んだ歌が会場内に響き渡っている。

昼…?

天条野恵(女子12番)は顔を上げた。
野恵は今I=05エリアにいた。
そう、自分が今探している幼馴染の小路幽子(女子7番)がいると言われたエリアだ。
元いた場所からそう離れてはいなかったが、あたりを警戒しつつゆっくりと進んだので、かなり時間が掛かってしまった。

「みんな、元気してるかい?
 お昼の放送の時間だぜっ!
 じゃあ早速名簿出せよ、死んだ仲間の名前を言うぜ!」

野恵は名簿を眺めた。
既に死んだ生徒のチェックは終わっている。
野恵の支給武器の携帯電話にリアルタイムでメールが届くからだ。
自分たち中間派グループの中にも犠牲者が出た。
木村絢子(女子4番)と松嶋聡子(女子17番)の死を知った時は驚いた。
涙は出なかったが。
2人の死亡通知メールは3分差で来た。
一緒にいて誰かに襲われたのだろうか?

「女子10番の武田紘乃ちゃん!
 男子3番の岡哲平君!
 男子1番の稲毛拓也君!
 男子4番の川口優太君!
 女子11番の月野郁江ちゃん!
 女子4番の木村絢子ちゃん!
 女子17番の松嶋聡子ちゃん!
 そして、男子17番の李星弥君!
 中々いいペースだぜ、オレ嬉しいぞ!
 続いて禁止エリアだぜ!」

野恵は地図とペンを出した。
字はあまり上手な方ではないので、少し見苦しい。

「よく聞いてくれよ!
 1時からG=06、3時からH=05、5時からA=09!
 みんな気をつけてくれよ!
 あと死神君は4人殺してるからな!
 みんながんばって殺さないと10人殺されちゃうぜ!
 じゃあ6時間後な!」

ブツッと放送が切れた。

「うーん…大回りして東の端まで行って北に上がればエリアにはひっかからないよね?」

頭を掻きつつ呟いた。
やはり地図は苦手だ。
首に巻いたタオルで額の汗を拭いた。
11時半前にかかってきた電話(時間過ぎてるんだけど?)で質問したところ、今日の最高気温は35度だそうだ。

暑いなぁ…もう……
水2リットルじゃ体が持たないよぉ…
あたしは一応6リットル持ってるけど…
半端じゃなく重い…!

できるだけ日陰を移動していたが、湿度が少し高めなのか、やはり暑い。
水はそれなりにあるので、それは不自由しなかったが。
この暑さではそのうち蜃気楼でも見えそうだ。
真冬にやるよりはいいが(野恵は冷え性だ)、真夏に外にずっといるのも考え物だ。
お陰で肌が少し黒くなっている。

「えっと…死神は4人目…か。
 この調子でいかれると6時間後くらいには全員アウトじゃないの…?」

野恵は唇を噛んだ。
そんなことになったら自分はともかく彼氏の浜本卓朗(男子12番)も死んでしまう。
それは避けたかった。

タクは死んじゃいけない…
タクのお母さん、兄弟2人ともプログラムで死んじゃったら悲しむし…
あたしは死んでも…タクには生き残ってもらいたい…!


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