過去ログ - 安価でシークレットゲーム6
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978:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 16:16:58.54 ID:D/J1TKXp0
「紗和ちゃんには、ずっと猫被って接するの?」

多分これから先、ずっと一緒に行動するのであれば、それは多少なりとも音哉の負担になるだろう。
それに、3人でいる限り猫を被り続けるはずなので、本当の音哉にしっくりきている愛美にとっては、あまり気持ちのいいものではない。

音哉は紗和子を一瞥した後、顎に手を添えて目を伏せた。
考え事をしている時に見せる癖は、ずっと変わらない。
しばらくして、顔を上げた。

「てか、お前と違って驚くだろ」

「失礼ね、あたしだって驚いたわよ」

しかし、音哉の言っていることは事実だ。
ある程度予想をしていた愛美ですら、その豹変振りには驚いた。
何も知らない紗和子なら、尚更驚くだろう。
元々柄の良くない人たちに対して好印象を持っていない紗和子だ、大和の時のように襲い掛かるかもしれない。

「猫被った方が身のためかもしれないわね」

「…だろうな」

音哉は言いながら、胸の内ポケットに手を遣った。
中からでてきたのは、煙草のケースだった。
支給されたものとは違うもののようだった。

「ちょっと、何それ」

音哉が煙草を吸ってるなんて聞いてない。
服に匂いが付いていることはあったが、それは大和や山神弘也(男子17番)といった、周りから喫煙者と知られている面々と接した結果だと信じてきたので。
そもそも未成年の喫煙なんて許されない。
愛美は不機嫌さを露わにして言った。

音哉は自分の手に握られたものに目を遣り、愛美に視線を戻した。
そして、不敵な笑みを浮かべた。

「お前バカ?
 見てわかるだろ、煙草だよ」

「そんなの見たらわかるわよ。
 どうしてそんな物を持ってるの、っていう話!」

思わず大声を張り上げた。
紗和子が何事かと、2人に近づいてきた。
そして、その右手に握られたものを見て、眉間にしわを寄せた。


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