過去ログ - 凛「まどか? 聞いたことの無いサーヴァントだわ」 その2
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478: ◆7F1xhg7Fvs[saga]
2013/06/21(金) 01:35:54.82 ID:JYrOZ1wro
「お前、俺の記憶を読んだとか言ってなかったか? なんで今更そんなこと聞くのさ」

「おおまかにしか読めないって言わなかったっけ?」

「ああ。言ってた……けど」

アサシンの声が、いつもより真剣な気がする。
普段の軽妙さ。余裕にあふれてるというか、どうでもよさげというか、そういった色合いが薄い……かもしれない。
勘違いならそれでいい。何事も無いならそれが一番だ。

だから。

「それを聞いてどうするんだ」

しっかり正面からアサシンの眼を見据える。アサシンが一歩下がる。
アサシンの眼鏡に木漏れ日が反射して、表情がよく見えなくなった。

俺はこの男を信じると言った。それは今も同じだ。
けど、信じるってことは一から十まで頷き続けるだけじゃないと思う。

「答えろよ、アサシン」

「そうだね。嘘を吐く必要もないし、人を騙すのは好きじゃない。
だからはっきり言ってしまうと――」

何でもできるんだって顔をして、いつも大丈夫だって見せかけて、
自分はもう一人でも平気だって誰かに必死に訴えている。
桜はそういう奴だった。

アサシンの余裕っぷりも、そんな強がりに似ている気がしたから、俺は――。

「僕はこれから、キャスターのマスターのところにいって襲撃をかける。
あまり時間が無いから、できるだけ早く居場所を教えてもらいたいな」

信じるってことは、きっと嘘を本当にしてやることだ。
「大丈夫です」って言うなら、大丈夫にしてやろう。
「正義の味方なんて夢は、幻だったんだ」って言うなら、俺がその幻を形にしてやろうと、そう思った。


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