過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/16(土) 10:55:58.18 ID:bwJZNukvo
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キーンコーン
カーンコーン
その彼が年の暮れに亡くなった事を話す。
あげはと委員長は黙って聞いてくれて、
お昼ごはんを食べ終わった後も、この寒空の下を一緒にいてくれた。
「予鈴もなったことだし、行こうか」
「……うん」
「……」
私は何も応えずに黙って立ち上がる。
「まったく、この三人娘はなにやってんだか……」
「あ、先生……」
日本史の先生が入り口から出てきた。
「ほら、これ飲んで体を温めろ」
委員長、あげは、私の順に飲料缶を放り投げる。
「おっと、ありがとうございます」
「少し寒かったんですよねー」
あげはと委員長がお礼を言う。
「天海、大丈夫か?」
「……はい。大丈夫ですよ」
プルタブを開けながらそう応えて、
「いただきます」
体を温める為に飲み込んでいく。
先生は彼に似ているところがある。
こういう、小さくてあたたかい気配りをしてくれるところとか。
「他の生徒には内緒な」
こういう、軽い口調でとても楽しそうするところとか。
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