過去ログ - 春香「これからのきみとぼくのうた」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/16(土) 11:27:12.17 ID:bwJZNukvo
「春香、笑ってるけど、歌詞は大丈夫なのか?」
「……大丈夫……ですよぉ」
「自信なさそうだぞ……。真美、その鞄から歌詞カードを取ってくれ」
「あいさー!」
真美が一足飛びで跳ねて、鞄を探っていると、彼が一つの言葉を零す。
「春香で三人目か」
「?」
ひとり、ふたり、さんにん。
その間のひとりが誰なのか、その時はまだ分からない。
鏡に映った、彼のその瞳が優しかった理由は事務所に戻ってから知ることになる。
それが、私の……。
「はいよん、はるるん」
「ありがとう、真美」
「そのおかげかどうかは知らないけど、律子は合格したんだな」
「おぉー、だから願掛けなんだね」
「そういうこと」
「私、頑張りますね!」
持っているカードごと手を強く握って拳を作った。
「春香……それ……」
「あぁー!?」
くしゃくしゃになったカードを伸ばしながら、髪に触れる不思議な感覚を味わいながら、
忘れることのない、もう二度と味わうことのない、時間を過ごした。
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