過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
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468:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/16(日) 22:32:58.94 ID:6ZGiERDQo
 来る放課後。
 ぽかぽか陽気で眠くなっていく頭を振り、街へと繰り出す。
 一応校則には帰宅時の寄り道は禁じられているけれどそんなのはお構いなし。
 いいところのお嬢様である宮和ですら守っていないのだから、無いのと同じだ。
 そもそもとして、住まいが市内出ない人もいる。 それに混じって駅前まで出てしまえば、もはやなんてことはないのだ。

智「それにしても、いい天気だなー」

 朝からずっと続いている快晴空模様。
 風もいい感じに流れていて心地良い。
 それでも小動物には厳しいのか、路地裏の日陰には猫が丸くはなってないで、ぐにゃりと横たわっていた。

智「お?」

 猫は別に嫌いじゃない。 寧ろ家の近くにいたらミルクを献上するぐらいには好きだ。
 しかし転がっている猫を見て撫でたいと思ったのでは決してなく、それは見知った猫だったから。
 近づいて、しゃがむ。 顔を覗き込み、ゆっくりとまばたき。

智「君は……確か、メガロガルガンだっけ?」

 茜子親衛隊(僕称)の一匹。
 名前は全員覚えているわけではないけれど、三匹程度なら覚えていた。 その内に一匹だ。
 そんな彼(彼女?)は僕を確認して同じくまばたきを幾度か。
 そしてのっそりと起き上がって、一度鳴く。

智「……もしかして、ついて来いとか?」

 猫は存外に賢いらしい。
 人生に一度だけ喋れるとか、飼い主の身代わりになってくれるとか。
 色々オカルティックな噂もあるけれども、賢い猫なら喋るぐらいはしそうなものだ。

 僕の言葉には鳴き声すら返さず、そして路地裏へと消えていく。
 まぁ急ぐ用があるわけでなし。 僕は気まぐれで、メガロガルガンを追いかけることにした。


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