過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
1- 20
686:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/12(土) 22:52:50.86 ID:4jnML31Xo
智「ふぅ」

 昼休み。
 用(お花摘み)を済ませて、ハンカチで手を拭きつつ扉を出る。
 少し前はなるべく人の少ない、職員室付近のトイレを使用しているのだけれど一つの噂のせいでそうもいかなくなった。
 曰く、『和久津さまはお手洗いをしない』。
 いやアイドルですらそこまで偶像ではなくなったこのご時世、あくまで冗談のつもりなのだろうけれどその事実を知った僕は仕方なしに普通のトイレにいくようになった。
 男子トイレ(最後に見たのは随分と前だけれど)と違って個室しかない女子トイレは、大の方の音に気をつけることを除けば案外快適なのだ。
 ……念の為、周りの気配や盗撮のカメラ等には気を配っているけれど。

 そんな和久津さん家のトイレ事情はさておき。
 お手洗いを済ませた僕は目の前によく知る姿を見かけた。

智「宮」

 背筋をぴっ、と伸ばした優雅な歩き方。
 宮和はこの学内に置いても数少ない、『本物のお嬢様』だ。
 家柄という意味なら両手両足でも足りない程はいるのだけど、性格から何まで完璧なのは僕は宮を含めて片手で数えれる程しか知らない。
 まぁ天然もはいっている、『天災さん』でもあるけれど。

智「み……」

 声をかけようとして、やめた。
 少しばかり心に悪戯心が湧いたのだ。
 『和久津さま最強のストーカー』というのは宮和本人の弁。
 それならたまには仕返しをしてもいいかも、なんて。

 少し前に一過性の誤ちでヤバイことが起きたような気がするけれど気のせいだろう。
 どちらにしても、宮和なら酷いことになるまい。
 そう考えて、今日の昼休みは宮和の後をつけることにした。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/639.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice