過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
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790:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/06/01(日) 03:24:54.28 ID:nqwZCJBqo
 昨日、学校で僕の眼覚めた時。
 教室には誰もいなかった。
 誰もいなかったはずだ。 それなのに、どうして。
 どうして、宮は、そのことを知っているの?

 下げていた視線に、宮和の足元が入り込む。
 顔を上げると、宮和はいつもと同じ温和な表情でこちらを見下ろしていた。

 ――――いつもと同じ?
 違う。
 眼が、笑っていない。
 どろり、と。 変わらないように見えて、その奥深くがどうしようもないくらいに濁っている。

宮和「どうかなさいましたか?」

智「み……や…………?」

宮和「はい。 和久津さまの、宮でございます」

 噛み砕くように、宮和は再び告げる。
 先ほど繰り返したことをもう一度行い、理解した。

 僕は宮和がドアを開いた時、この状況が冗談か何かだとして処理した。
 質の悪い冗談。 でも宮和ならするかも、程度な考え。
 帰る途中の記憶のないところからして、きっと何らかの原因で道に倒れていた僕を宮和が拾ってくれたのだと。
 まるで、甘い砂糖菓子のようなそれは、果たして一分もしないうちにひっくり返された。 


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