過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:3
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2014/11/01(土) 04:12:19.04 ID:uMFYiQfoo
智「全く……次行くよ」
このままここにとどまってしまえば、宮和のことだ。きっとしつこく薦めてくるに違いない。
最悪本当に試着になってしまうこともなり得るから怖い。
宮和だけかもしれないけれど、柔らかそうに見えて本当に強かだ。
と、不意に前から来た人にぶつかりかける。
智「っと、ごめんなさいっ」
道を開けると、彼女は一度小さく頭をペコリと下げた後に歩み出す。
ちゃんとまっすぐ歩いているはずなのにふらふらと、地に足がついていないような雰囲気がした。
というか見覚えのある姿に、思わず二度見をするように振り返った。
智「んっ!? ちょっ、ちょっとまって!?」
「……?」
彼女は振り返り、ぼんやりとした空虚に近い瞳で僕を見る。
うん、間違いないだろう。もしあの彼女が双子だというなら話は別だろうけれど、雰囲気すらも一致するなんてなかなか無い。
宮和もそのことに気がついたようで、片手を口に当てていた。
宮和「あら、まぁ……お久しぶりでございます」
智「確か……副島さん、だったよね?」
彼女……副島さんは僕らの顔をまじまじと見て、目を少しばかり細めた。
そしてその後、合点のいったかのようにぽん、と手を叩く。
密「……ああ。学園の君」
智「それは忘れて!?」
密「冗談」
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