41:梨と桃の楽園 ◆TspHqBVqH9jK[saga]
2013/04/03(水) 00:52:35.29 ID:tw0CjOTgo
「キャハっ!」
一方通行は一瞬で上条との間合いを詰める。
そして、防御を含めたすべての能力を自ら遮断した。
それに気づかない上条は構わず右手で殴ろうとする。
それを左手で円を描くように軌道をそらし右手の裏拳が上条の腹に突き刺さる。
「がふっ……っ!」
「オイオイ、まさかこの俺をインテリちゃんと同じだと思ってた訳じゃねェよなァ?」
一方通行は虚弱体質だ。
恐らく一発でもまともに殴られれば、動けなくなるだろう。
しかし、一方通行に上条の拳は届かない。
「お前は学園都市第1位の頭脳の意味を分かってンかァ?
演算能力がすげェってことだよォ!」
演算とは能力に限ったことではない。
一方通行は上条の攻撃の回避と反撃、インパクトのタイミング等を
物理力学を用いて完全に演算し、行動していた。
対する上条は無意識での能力予測だ。
無意識であるが故に能力への恐怖が拭えず、
結果として右手しか使うことができなかった。
「ォォおおおおっ!」
「無駄だっつの」
上条の渾身の右ストレートを、一方通行は軽く屈んで避け、
その上条の右手を左手で掴み、くるり、とその場で一回転し、
右手の指を上条の首に突き立てた。
「ご、ふっ…」
「…くっだらねェ」
一方通行が左手を離すと、上条はそのまま倒れこみ咳き込んでしまい、
動けなくなってしまった。
「さァて、そろそろ終わりにするっとすっかァ」
ここで一方通行は気づくべきだった。
彼が何故、自分を見つけることができたのかを。
唐突に一方通行の腰に抱き着く少女がいた。
「今なら効くでしょ?」
「超電磁砲!?」
超能力者第3位、超電磁砲こと御坂美琴。
普段の一方通行なら脅威にならないが、今の一方通行は無能力者同然の状態だった。
一方通行は慌てて演算するが、手遅れだった。
一方通行は電気を使えるが、それは素粒子を介してであるため
電気能力者の様に電撃に対する免疫があるわけでない。
そして、一方通行の体に紫電が駆け巡った。
「がァァアアアアアアアああああああああああああああああああっ!」
そして偶然か必然か奇跡は起きた。
漏れた電撃が、上条の頭に当たる。
すると、美琴と上条の二人に一方通行の記憶が流れ込む。
そこで見た物とは―――――
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